日本歯科保存学雑誌
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リコンビナントヒトBMP-2を成体ラットに移植した場合の骨形成に対する低出力超音波パルスの影響
山路 公造塩出 信太郎小田島 朝臣西谷 佳浩伊澤 俊次田中 久美子大原 直子西村 麻衣子横山 章人菅谷 勉川浪 雅光吉山 昌宏
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2013 年 56 巻 4 号 p. 318-324

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抄録

目的:低出力超音波パルス(Low-intensity Pulsed Ultrasound, LIPUS)は,骨形成を促し治癒を促進させることが知られており,現在骨折の治療などに臨床応用されている.本研究は増殖因子であるリコンビナントヒトBMP-2 (rhBMP-2)を成体ラットの口蓋部骨膜下に移植しLIPUS照射を施した場合,骨形成にどのような影響を及ぼすか検討する目的で行った.材料と方法:15週齢ウィスター系雄性ラットの口蓋粘膜を剥離後,rhBMP-2を配合したポリ乳酸グリコール酸共重合体/ゼラチンスポンジ複合体(配合比1.0μg/μl)を移植し,LIPUSを照射した場合(LI-BMP群)と,照射しない場合(BMP群)のグループに分けた.また,何も移植せずにLIPUSを照射した場合(LI群)と,照射しない場合(Cont群)のグループに分けた.LIPUSの照射条件は1.0MHz, 240mW,照射時間5分間とし,移植後から観察期間終了まで3日ごとに照射を行った.観察期間は3週間とした.成績:LI-BMP群とBMP群の新生骨は,LI群およびCont群と比べて有意に多かった(p<0.05).LI-BMP群とBMP群間には有意差は認められなかった(p>0.05).また,BMP群の新生骨は既存骨と明瞭な境界で接していたのに対して,LI-BMP群では緻密な構造を有し既存骨とほとんど一体化していた.結論:以上の結果,rhBMP-2を成体ラットの口蓋部骨膜下に移植した場合,低出力超音波パルスを照射することにより新生骨形成が促進され,早期に既存骨と一体化する可能性が示唆された.

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© 2013 特定非営利活動法人日本歯科保存学会
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