日本歯科保存学雑誌
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往復運動機能によるシングルNi-Tiロータリーファイルの根管切削評価 ―WaveOneとReciprocの切削特性―
武藤 徳子川島 栄里子下島 かおり石井 信之
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2013 年 56 巻 6 号 p. 610-616

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抄録

目的:WaveOneとReciprocは往復運動機能により,1本のファイルで正確,迅速な根管形成を可能にしたNi-Tiロータリーファイルである.本研究は,WaveOne,Reciprocによる湾曲根管形成の所要時間,および形成後の根管形態をProTaperと比較検討し,シングルNi-Tiロータリーファイルの切削特性を解析した.材料と方法:根管形成は30度の湾曲を有するJ型エポキシレジン製透明湾曲根管模型60本を使用し,4群(各群n=15)に分類しWaveOne Small,WaveOne Primary,Reciproc R25,および対照群としてProTaperを実験に使用した.各実験群の根管形成の評価は切削時間を計測し,さらに切削効率の測定では,根管形成前後の透明根管模型を重ね合わせ,その差異を実体顕微鏡Olympus SZX16およびデジタルカメラDP71を用いて撮影し,さらに計測用ソフトを使用して計測を行った.結果:WaveOneとReciprocの根管形成所要時間は,対照群のProTaperに比較して有意に減少した.切削効率を測定した結果,WaveOne Smallは内湾側切削量が外湾側切削量よりも有意に減少していた.一方,外湾側切削量は,いずれの実験群においても有意差のないことが明らかにされた.根管壁切削量の測定値および根管形成所要時間は,有意に減少した(p<0.05).結論:WaveOne,Reciprocは迅速で適切な根管形成を可能にし,本来の根管形態を維持した形態に形成することが可能であった.

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© 2013 特定非営利活動法人日本歯科保存学会
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