日本歯科保存学雑誌
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原著
光硬化型MTA様フロアブルレジンの逆根管充塡への応用
—硬化深度と封鎖性に関する研究—
松本 妃可吉嶺 嘉人新井 裕基木原 智子磯辺 量子赤峰 昭文
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2014 年 57 巻 6 号 p. 563-569

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抄録

 目的 : 光硬化型MTA様レジンであるセラカルLCは, MTA同様の優れた生体適合性に加えて, 光硬化型フロアブルレジンとしての良好な操作性をもつ材料として注目されている. 本研究では, セラカルを逆根管充塡材として応用する場合の光硬化深度と封鎖性を検討した.
 方法 : 1根管のヒト健全下顎小臼歯を使用した. 歯冠部を切断除去した後, #90までK-ファイルを用いて根管拡大を行い, 根尖側3mmを切断除去した. セラカルLCを根管内に注入し, 20秒間の光照射を行った. 顕微鏡カメラを用いて画像を撮影し, 硬化部分の長さを計測した. 色素浸透試験においては, 歯冠側にガッタパーチャを挿入, 根尖側3mmにセラカルLCまたはMTAを充塡した. すべての歯根を蒸留水で希釈した蛍光色素に24時間浸漬し, 歯軸方向に割断し, 色素浸透を共焦点レーザー顕微鏡で観察した.
 成績 : 窩洞内のセラカルLCは, 20秒間の光照射によって約7.5mmの硬化深度を示した. セラカルLCとMTAを充塡した全試料において, 色素浸透は観察されなかった.
 結論 : これらの結果は, 光硬化型MTA様レジンであるセラカルLCの逆根管充塡材としての応用の可能性を示唆している.

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© 2014 特定非営利活動法人日本歯科保存学会
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