日本歯科保存学雑誌
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原著
CAD/CAM用セラミックブロックのフッ化水素酸処理がセルフアドヒーシブレジンセメントのせん断接着強さに及ぼす影響
長沢 悠子日比野 靖江田 義和重田 浩貴中嶌 裕
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2019 年 62 巻 1 号 p. 17-26

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抄録

 目的 : 本研究ではセルフアドヒーシブレジンセメントを使用して, エッチングあるいはサンドブラスト処理後のCAD/CAM用セラミックブロックと支台築造用コンポジットレジンのせん断接着強さを測定した.

 材料と方法 : 75個の包埋をしたセラミックブロックをSiC#1200で研磨後に, ランダムに15個ずつ5つの処理条件に分けた. セラミックブロックの表面処理は9 wt%フッ化水素酸を0分 (コントロール), 1.5分, 5分, 30分そしてサンドブラスト処理の5条件とし, 処理後に表面粗さを測定した. 支台築造用コンポジットレジンで円板状試料を作製し, プライマー塗布後にセラミックブロックにセルフアドヒーシブレジンセメントで接着した.

 成績 : サンドブラスト処理は, フッ化水素酸処理よりも表面粗さが有意に大きい値を示した (p<0.05). フッ化水素酸処理5分およびサンドブラスト処理は, ほかの処理条件より大きい接着強さを示した (p<0.05).

 フッ化水素酸処理時間と表面粗さはすべての処理時間において相関係数r=0.450 (p<0.05), なおかつ, 処理時間0分から5分まではr=0.879 (p<0.05) でありいずれも正の相関を有した. また, 表面粗さと接着強さはすべての処理時間において相関係数r=0.460 (p<0.05), 処理時間0分から5分まではr=0.571 (p<0.05) といずれも正の相関を示した. 表面処理をした試料のせん断接着試験後の破壊様式は, 多くが凝集破壊を示した.

 結論 : フッ化水素酸によるセラミックのエッチングはサンドブラスト処理後のせん断接着強さと同等の値が得られた.

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