色材協会誌
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最新化粧品・ヘルスケア講座(第V講)
化粧品と有機色素 ~安全性や安定性などについて~
前澤 大介
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2012 年 85 巻 1 号 p. 19-26

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抄録

化粧品において有機色素は商品をイメージアップする色彩として,またほほ紅,口紅,染毛料など顔や髪を彩るものとして使用されている。合成化合物としての有機色素の歴史は古く,化粧品原料成分の中でもとくに多くの安全性や安定性にかかわる検討がなされてきた。現在化粧品に使用できる有機色素は,豊富な知見に基づいて,ポジティブリストとして厳密に管理されている。ここでは,化粧品に有機色素を使用するにあたって注意が必要な事例として(1)日本,米国,欧州の化粧品に使用できる有機色素の規制,(2)法定色素の化学構造による分類,(3)化粧品用有機色素の名称,(4)法定色素の安全性,(5)法定色素の安定性,(6)色差の管理,(7)化粧品中で有機色素が原因で生じる諸問題について述べる。
皆様の理解の一助となれば幸いである。

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© 2012 一般社団法人 色材協会
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