色材協会誌
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界面活性剤講座(第2講)
分子集合体
荒牧 賢治
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2016 年 89 巻 3 号 p. 98-101

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抄録

界面活性剤の機能性は表界面への吸着と分子集合体形成による。界面活性剤の水中での濃度上昇とともにミセルやリオトロピック液晶が形成され,相平衡図中であらわすことが一般的である。界面活性剤濃厚系で形成されるリオトロピック液晶の構造はおもに界面活性剤の集合体中での充填形態によって決まる。非イオン界面活性剤であるポリ(オキシエチレン)アルキルエーテルではポリ(オキシエチレン)鎖の重合度を変化させると親水基間の反発力が変化しリオトロピック構造の変化が生じ,その構造変化は臨界充填パラメーターによって説明できる。リオトロピック液晶はメソ多孔体合成やDDSキャリアなどに用いることができる。また,希薄系で形成されるミセルの形状も親水基間の反発力に応じて変化する。とくにひも状ミセルと呼ばれる高分子鎖のように伸びたミセルは系の増粘をもたらし,DR剤や泡沫安定化剤などに利用される。

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© 2016 一般社団法人 色材協会
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