色材協会誌
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技術論文
蛍光保持と高耐光性とを両立可能とするプリンティング用蛍光複合材料の設計技術
新藤 太一 八島 正孝野田 智之三東 剛
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2026 年 99 巻 2 号 p. 27-38

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抄録

蛍光色素は視認性向上を目的に多様な分野で活用されているが,蛍光強度と耐光性は一般にトレードオフの関係にあり,両立は技術的課題である。本報では,ローダミン6G(R6G)およびBasic Yellow 40(BY40)を題材に,蛍光強度の保持と耐光性向上を両立可能とする蛍光複合材料の新規設計指針について報告する。光分解プロセスの解析から,一重項酸素の生成に関与する電子移動経路の抑制が耐光性向上に寄与し,色素の分散状態を保持したまま樹脂中で固化することが鍵であることを示した。染料溶解に寄与するPVB樹脂やHEMA含有樹脂系のフリーのOH基と1,3-ジオキサン環が分散性と安定性に寄与することを明らかにした。さらに,BY40に対して無蛍光色素DY201の添加によるエネルギー緩和効果により,蛍光保持と耐光性のバランス調整が可能であることを実証した。

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