1992 年 65 巻 8 号 p. 484-491
ポリスチレンと炭化ケイ素からなる複合体粒子が懸濁重合により調製された。炭化ケイ素はシランカップリング剤で処理され, あらかじめ連続水相に添加された。懸濁安定剤としての役割をも呈する炭化ケイ素は, 液液系に対する接触角に応じて, ポリスチレン粒子の表面を均一に被膜するかあるいは粒子内部に分散する。複合体粒子は, より大きい接触角の領域 (70°<θ≦97°) では, 球に, より小さい接触角の領域 (44°≦θ≦70°) では不定形となった。