2022 年 54 巻 2 号 p. 166-172
目的:動脈硬化性疾患予防において,LDLコレステロール値以外の脂質プロファイル管理の重要性が指摘されている.今回,選択的PPARαモジュレーターであるペマフィブラートが,非空腹時脂質プロファイルに与える影響を評価した.
方法:対象は,新規にペマフィブラートを処方された,スタチン内服患者を含む高トリグリセライド血症患者73名.ペマフィブラート投与前,投与2カ月,投与6カ月における,非空腹時のLDLコレステロール(LDL-C)値,HDLコレステロール(HDL-C)値,トリグリセライド(TG)値,TG/HDL-C比,non-HDL-C値に加え,糖代謝,腎機能,肝機能に与える影響も評価した.
結果:ペマフィブラート投与後,TG値は有意に低下,HDL-C値は有意に上昇,結果的にTG/HDL-C比,non-HDL-C値の有意な減少が認められた.一方,LDL-C値は低下しなかった.また,糖代謝や腎機能およびCK値には影響が認められなかったが,ALT値,γGTP値の有意な低下が認められた.γGTP値の低下は,TG/HDL-C比の低下と相関しなかった.
考察:ペマフィブラートは,強力に,かつ安全に非空腹時の各脂質プロファイルを改善させた.また,TG低下作用とは独立して,肝機能改善効果も認められた.