植物環境工学
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論文
サンダーソニアの胚珠培養による多芽体の形成
藤田 孝杉村 謙一郎門脇 知子畑本 均高橋 哲也久保木 篤大川 恵子不破 規智桜井 聡子福井 博一
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2006 年 18 巻 2 号 p. 123-129

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抄録
サンダーソニアの効率的な大量増殖法を明らかにするために,生長調節物質の組み合わせおよび濃度とL-プロリンの効果を検討した.胚珠からの不定芽形成はNAAとBAPの組み合わせた培地で観察され,NAA 0.27 μMとBAP 2.22 μMを添加した区で最も高かった.NAA 0.27 μMとBAP 2.22 μMを添加した初代培養後にNAA 0.54 μMとBAP 11.1 μMを添加した培地に継代培養することで,不定芽および多芽体を効率よく増殖することができ,培養4.5か月後には不定芽形成率は69.6%,多芽体形成率は34.8%に達した.L-プロリンの添加による不定胚形成促進効果は認められなかったが,継代培地へのL-プロリンの添加によって不定芽および多芽体形成は促進され,不定芽形成率は91.3%,多芽体形成率は43.5%に達した.
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© 2006 日本植物工場学会
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