植物環境工学
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短報
明暗期温度がジニア(Zinnia elegance L.)の伸長成長に与える影響
清水 浩對馬 ゆかり小松 佳菜子椎木 友朗西津 貴久Vui KIONG Chong近藤 直
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2008 年 20 巻 4 号 p. 253-256

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抄録

ジニア(Zinnia elegance L. ‘Profusion cherry’)を対象として昼夜間温度差(DIF)環境下(+10 DIF(明期25°C/ 暗期15°C),0 DIF (20°C/20°C),-10 DIF (15°C/25°C))における下胚軸伸長成長量を画像解析を用いて定量的に解析を行ない,明暗期温度が与える影響について検討した。その結果,ジニアの一日の伸長成長量は,実験開始2日目で-10 DIF区で0.29 mm,0 DIF区で0.13 mm,+10 DIF区で0.05 mm,3日目ではそれぞれ0.27 mm,0.17 mm,0.09 mmとなり,DIF値が増加するにしたがって減少し,DIFに反応しない品目であることが明らかとなった。そこで,明暗期毎の伸長成長量を調べたところ,明期伸長成長量は2日目では-10 DIF,0 DIF,+10 DIFで0.07 mm,0.04 mm,0.04 mm,3日目ではそれぞれ0.08 mm,0.06mm,0.07mmとなり,DIF値に対してほとんど変化がないのに対して,暗期伸長成長量は2日目で0.19 mm,0.09 mm,0.01 mm,3日目で0.16 mm,0.10 mm,0.03 mmとなり,DIF値が増加するにしたがって顕著に減少することが判明した。DIF条件下における暗期温度はDIF値が増加するにしたがって減少するので(本研究の場合は,DIF値が-10 DIFの場合の暗期温度は25°Cであるのに対して,+10 DIFでは15°Cである),暗期温度の低減が暗期伸長成長量の減少の要因となっていると推察され,ジニアの伸長成長量調節のための基礎的な知見が得られたと考える。

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© 2008 日本生物環境工学会
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