植物環境工学
Online ISSN : 1880-3563
Print ISSN : 1880-2028
論文
レンギョウ緑枝挿しの発根に及ぼすIBA浸漬処理, 液肥施用, 日長および光強度の影響
畑 直樹岡澤 敦司森本 絹世小埜 栄一郎佐竹 炎小林 昭雄
著者情報
ジャーナル フリー

21 巻 (2009) 1 号 p. 15-23

詳細
PDFをダウンロード (475K) 発行機関連絡先
抄録

人工光・閉鎖環境におけるレンギョウ(Forsythia suspensa)挿し木発根苗の効率的な生産を目的として, IBA浸漬処理, 液肥施用, 日長および光強度が緑枝挿しの発根に及ぼす影響を調査した. 本研究では, 上位節の2葉を半分に切除した2節2葉の挿し穂を供試した. 基部を24時間IBA溶液に浸漬した後, ロックウールキューブに挿し木し, 23℃, 60%RHの人工気象器内で21~25日間育成した. IBA 100 ppm処理で, 発根が最も促進されたが, 葉に障害が発生したことから, IBA濃度は50 ppm程度で良いと考えられた. 異なる日長下で液肥施用の影響を調査したところ, 挿し穂を16~24時間の長日下で, 水道水ではなく薄い培養液(大塚A処方1/10単位培養液)を潅水して育成したときに, 根長が最大となり, 長日下での1/10単位培養液施用が根の生育促進に最適であると考えられた. 光強度が70~210μmol・m-2s-1の12~24時間日長下で1/10単位培養液を施用して育成したときに, 日積算光合成有効光量子束密度と最大根長の間に正の相関がみられたことから, 光合成の促進が根の生育促進に有効であることが示唆された. 以上の結果から, IBA浸漬処理した挿し穂を, 薄い培養液を施用して, 長日かつ高い光強度の光合成を促進する条件下で育成することにより, 約3週間で, 人工光・閉鎖環境における挿し木発根苗生産が可能になるものと考えられた.

著者関連情報
© 2009 日本生物環境工学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top