2014 年 26 巻 1 号 p. 15-24
カブ‘耐病ひかり’の催芽種子を3℃で7日,14日,21日,28日,35日間低温処理し,低温処理中および処理後にジベレリンあるいはウニコナゾール施与を行ったところ,花房形成はジベレリン施与で促進され,ウニコナゾール施与で抑制された.カブにおいて,ジベレリン施与は低温の作用をある程度促進するが,その作用は低温7日間処理で低温感応の程度がごく弱い場合や低温28日間処理で低温感応の程度がかなり強い場合には弱くなると考えられた.また,ウニコナゾール施与は低温の作用を消去するが,低温処理終了後15日が経過し,低温の作用が安定するとその消去作用は弱くなると考えられた.花成強度を求めることで,カブにおいて花房形成に対するジベレリンおよびウニコナゾールの作用を定量的,段階的に把握することができると考えられた.