食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
調査・資料
日本人の食事経由のトリブチルスズ, ジブチルスズ, トリフェニルスズ及びジフェニルスズ化合物の摂取量
豊田 正武酒井 洋小林 ゆかり小松 雅美星野 庸二堀江 正一佐伯 政信長谷川 康行辻 元宏小嶋 美穂子豊村 敬郎熊野 眞佐代谷村 顕雄
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 41 巻 4 号 p. 280-286

詳細
抄録

本研究では, 4種有機スズ化合物の人体暴露量を推定することを目的にトータルダイエットスタディーによる14食品群中の濃度を測定した. 1998年度の1日摂取量はTBTCが平均1.73 (範囲0~4.70) μg/人, DBTCが平均0.45 (範囲0~1.72) μg/人, TPTCが平均0.09 (範囲0~0.25) μg/人, DPTCが0μg/人であった. TBTC及びTPTCはほとんど10群 (魚介類) 由来であり, 本群の1日摂取量の経年変化を7年間にわたり調べた. 1998年度にTBTCは1991年度の1/2に低下し, TPTCは1/44 (約2%) に低下した. TBTCの1日摂取量は我が国のTBTOの暫定ADIの2%に相当した. TPTCの平均1日摂取量は, JMPRのADIの0.3%相当であった.

著者関連情報
© 2000 公益社団法人 日本食品衛生学会
前の記事 次の記事
feedback
Top