食品衛生学雑誌
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ラット排泄物中でのTrp-P-1及びその代謝物の挙動
江越 加州生中岡 寛岡 輝美安保 康治
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2001 年 42 巻 4 号 p. 220-225

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抄録

Wistar系ラットにTrp-P-1を 750, 1,500 及び 2,500 μg 経口投与し,糞便・尿のTrp-P-1をHPLC及びサルモネラを用いたAmes法により,更に排泄物中の代謝物をTLC分画により調べた.糞便からのTrp-P-1抽出にはブルーレーヨンを,尿からの抽出にはクロロホルムを用い,両抽出法による添加回収率は,糞便では 85.9±3.9%, 尿では 91.3±3.7% であった.糞便・尿抽出物のTLC分画物の変異原性を調べたところ,糞便抽出物ではTrp-P-1以外に変異原性を有する画分が2つ認められたが,尿抽出物では認められなかった.Trp-P-1 750 μg 投与群の糞便・尿のTrp-P-1量は,それぞれ 81.6±7.1 μg 及び 28.7±4.9 μg で,投与量の 10.8±0.9% が糞便に,3.8±0.7% が尿中に排泄され,変異原性試験においても類似する結果が得られた.1,500 μg 投与群の糞便・尿中のTrp-P-1量及び変異原性は 750 μg 投与群に比べ有意に高い値を示した.

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© 2001 公益社団法人 日本食品衛生学会
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