食品衛生学雑誌
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二段カートリッジ固相抽出及びオンライン精製HPLCを用いた牛肉及び牛肝臓中のトレンボロン,ゼラノールの迅速分析
田口 修三吉田 精作田中 之雄堀 伸二郎
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2001 年 42 巻 4 号 p. 226-230

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抄録

牛の筋肉及び肝臓中のトレンボロン,ゼラノールをC18及びアミノプロピル固相カラムの二段カートリッジ法により精製した.更にカラムスイッチングを用いたオンライン精製HPLCを用いて分析法の検討を行った.トレンボロンは UV 350 nm で検出し,ゼラノールは電気化学検出器を用いて 700 mV で検出した.オンライン精製は3種類のカラム(サイズ排除カラム,内表面疎水性トラップカラム,C18分析カラム)をスイッチングして行った.筋肉の残留基準値 0.002 mg/kg での添加回収率はゼラノール 86.1%,β-トレンボロン 77.0% であった.肝臓の残留基準値 0.010 mg/kg での添加回収率はゼラノール 74.3%,α-トレンボロン73.1% であった.定量限界値はいずれも筋肉で 0.001 mg/kg で,肝臓で 0.002 mg/kg であった.

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© 2001 公益社団法人 日本食品衛生学会
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