食品衛生学雑誌
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調査・資料
輸入果実加工品中の残留農薬実態(1994年4月~2006年3月)
小林 麻紀大塚 健治田村 康宏富澤 早苗酒井 奈穂子上條 恭子影山 百合子高野 伊知郎永山 敏廣
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2009 年 50 巻 5 号 p. 261-269

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抄録

1994年4月から2006年3月にかけて東京都内で市販されていた輸入果実加工品600検体について農薬の残留調査を行った.その結果,75検体から30種類の有機リン系農薬,有機塩素系農薬,ピレスロイド系農薬およびカルバメート系農薬,有機窒素系農薬およびその他の農薬が痕跡値(0.01 ppm未満)~0.37 ppmの範囲で検出された.農薬が検出された果実加工品は,果実を乾燥した乾燥果実や搾汁したジュース,また,農薬の検出頻度の高い果皮や全果を原材料に使用しているものであった.農薬を検出した果実加工品について,食品群別平均摂取量から算出したそれら農薬の推定摂取量をおのおののADIと比較したところ,各ADI値の0.1未満~3.9% であった.このことから通常の喫食状況で特に問題はないと考えられた.

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© 2009 公益社団法人 日本食品衛生学会
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