食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
ノート
タンデム固相抽出を用いた魚肉中ヒスタミン分析法の検討
粟津 薫野村 千枝山口 瑞香尾花 裕孝
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 52 巻 3 号 p. 199-204

詳細
抄録
魚肉中のヒスタミンの分析を目的として,2種類の固相抽出カートリッジカラムを直列に連結した精製法を検討した.魚肉中のヒスタミンを,トリクロロ酢酸溶液を添加し,ホモジナイズして抽出した.その上清を中和後,中性リン酸緩衝液で希釈し,ODSの下部にSCXを連結したカラムで精製した.試験溶液をフルオレスカミンで蛍光誘導体化し,蛍光検出器付きHPLCによる測定の結果,クロマトグラム上に妨害ピークがほとんど見られなかった.6種類の鮮魚および水産加工品における添加回収試験の結果,平均回収率は83~92%,相対標準偏差は5% 以下であった.本法は,魚肉中のヒスタミン分析法として有用であった.
著者関連情報
© 2011 公益社団法人 日本食品衛生学会
前の記事 次の記事
feedback
Top