食品衛生学雑誌
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調査・資料
DNA バーコードの魚種同定への適用性
荒見 真一郎佐藤 恵美布藤 聡
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52 巻 (2011) 3 号 p. 205-210

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抄録

DNAバーコーディングは,特定の遺伝子領域の短い塩基配列(DNAバーコード)を指標として簡便な操作で生物種の同定を行う手法である.哺乳類や魚類といった各種生物では,ミトコンドリア上の cytochrome c oxidase subunit I 遺伝子の 5' 側約650塩基の配列が標準的なバーコード領域として設定されている.本報告では,日本人が一般的に食する魚類の生鮮および加工食品を対象として,DNAバーコーディングの有効性を検討した.市場より入手した31の魚試料のうち29は適切な魚種と同定された.しかしながら,日本近海に生息しかつ国内消費される2魚種では同定不可能であった.DNAバーコーディングで同定できなかったこれらの魚種は,16S rDNA の塩基配列の相同性検索ならびに農林水産消費安全技術センター(FAMIC)より公開されているPCR-RFLPを使用した魚種判別法で同定が可能であった.以上の結果は,DNAバーコーディングが市場流通魚の種判別に一定の有効性を持っていることを示した.

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© 2011 公益社団法人 日本食品衛生学会
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