食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
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調査・資料
加工品を含む複数のスイートコーン試料からのDNA抽出法の検討(調査・資料,英文)
高畠 令王奈則武 寛通野口 秋雄中村 公亮近藤 一成穐山 浩手島 玲子真野 潤一橘田 和美
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2013 年 54 巻 4 号 p. 309-315

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抄録

スイートコーン種子および複数の加工試料(冷凍,缶詰,ドライパック,ベビーコーン)を対象に,CTAB法,DNeasy Plant Maxi kit,GM Quicker 3,Genomic tip-20/Gの4種類のDNA抽出法を検討した.未加工種子およびベビーコーンでは,すべての抽出法でDNAが抽出された.その他の加工品では,CTAB法以外は十分な量のDNAが抽出されたが,Genomic tip-20/Gを用いた場合に最も収量が多かった.電気泳動パターンおよびリアルタイムPCR解析から,抽出DNAは,未加工種子,冷凍品,缶詰,ドライパック,ベビーコーンの順で分解が進んでいることが観察された.抽出DNAの質をさまざまな方法で比較したところ,4種類のDNA抽出法のうち,加工品からの抽出に関しては,GM Quicker 3が最も適していることが示唆された.

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© 2013 公益社団法人 日本食品衛生学会
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