食品衛生学雑誌
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調査・資料
LC-MS/MSによる農産物を主原料とした加工食品中の残留農薬一斉分析法の検討
福井 直樹高取 聡北川 陽子起橋 雅浩梶村 計志尾花 裕孝
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2013 年 54 巻 6 号 p. 426-433

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抄録

農産物を主原料とした加工食品を対象として,迅速な農薬の一斉分析法を検討した.均一化した試料5 gに水5 mLを加えて室温で30分間放置後,アセトニトリル20 mLを加えてホモジナイズ抽出した.塩化ナトリウム1 gおよび無水硫酸マグネシウム4 gを加えて塩析・脱水した.分離した有機層をグラファイトカーボン/PSAカートリッジを用いて精製し,LC-MS/MSで測定した.93農薬について,白菜キムチ,マーマレード,レーズン,梅干しおよびウスターソースで添加回収試験(0.02および0.1 μg/g添加,5試行)を実施した.その結果,すべての食品において平均回収率70~120%(併行精度20%以下)を満たした農薬数は,61農薬であった.本法により市販の加工食品74品目について実態調査を行ったところ,2品目で食品衛生法の一律基準値を超過した.

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© 2013 公益社団法人 日本食品衛生学会
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