食品衛生学雑誌
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調査・資料
大阪府におけるヒスタミン検査事例について
粟津 薫高取 聡柿本 幸子野村 千枝昌山 敦山口 瑞香柿本 葉梶村 計志
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2017 年 58 巻 1 号 p. 43-48

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抄録

平成27年度に当研究所で実施したヒスタミン検査事例を報告する.本年度は,食中毒対策を目的とした実態調査として市場流通品の検査と,有症事例の原因究明や再発防止を目的とした原因食品の検査を実施した.いずれの検査も固相抽出カートリッジカラムを用いた精製後,HPLC-FLによる誘導体化ヒスタミンの定量分析を実施した.その結果,市場流通品の一部および有症事例の検体からヒスタミンを検出した.ヒスタミンを検出した検体は,うるめいわし丸干し,さば,いわしのつみれであり,いずれも厚生労働省が公表する食中毒統計において,ヒスタミンによる食中毒の原因食品の上位に挙げられるものであった.

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© 2017 公益社団法人 日本食品衛生学会
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