食品衛生学雑誌
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妥当性評価
ポリカーボネート製器具・容器包装の溶出試験におけるビスフェノールA分析法の改良
片岡 洋平 六鹿 元雄阿部 裕近藤 翠四柳 道代佐藤 恭子
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2023 年 64 巻 3 号 p. 111-115

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抄録

ポリカーボネート製器具・容器包装の溶出試験の浸出用液がヘプタン,20%エタノール,4%酢酸における改良ビスフェノールA分析法を性能評価した.分析法の分析対象化合物はビスフェノールA,フェノールおよびp-tert-ブチルフェノールである.改良分析法の併行精度,室内精度,真度はそれぞれ0.2–1.8%,0.4–2.6%,95–102%の範囲にあった.これらの結果から,浸出用液がヘプタン,20%エタノール,4%酢酸における分析法として有用であると考えられた.さらに,蛍光検出器による測定法の適用性を検証した.分析法を性能評価した結果,本分析法の併行精度,室内精度,真度は,それぞれ0.1–2.9%,0.2–3.1%,94–101%の範囲にあった.したがって,蛍光検出器による測定も利用可能であることが確認された.

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