食品衛生学雑誌
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魚肉中ならびにその調理時に生ずる多環芳香族炭化水素について
山崎 裕康南 純三朗市川 富夫近藤 雅臣
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1977 年 18 巻 4 号 p. 368-374_1

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抄録

食生活においてきわめて大きな比重を占める魚類に含まれる多環芳香族炭化水素 (PAH) については, これまでほとんど報告されていない.
今回, 魚類を対象として, 魚肉中ならびにその調理時に生ずる PAH (3, 4-ベンズピレン, 1, 2-ベンズアントラセン, 1, 2, 5, 6-ジベンズアントラセン, クリセン) について分析した結果, 生の魚肉中には全く検出されないこれらのPAHが, ガス直火で焼いた魚肉中からは, 3, 4-ベンズピレンが全試料から検出されたほか, 1, 2-ベンズアントラセン, クリセンが検出された. 一方, アルミはくで包んで焼いた場合には, これらのPAHは検出されなかった. またこれらのPAHの生成は脂質と密接な関係があることが明らかとなった.

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