食品衛生学雑誌
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AおよびB型ボツリヌス標準菌株の芽胞の耐熱性
松田 典彦駒木 勝松繩 桂子
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1980 年 21 巻 5 号 p. 398-404

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抄録

AおよびB型ボ菌8株の芽胞のM/15リン酸緩衝液 (pH 7.0) 中における耐熱性を測定した. 生残曲線の形には, (1) 加熱初期に凹型, その後直線になるもの, (2) 加熱初期に凸型, その後直線になるもの, および (3) 全体が凹型で, いわゆる tailing を示すものの3種類が認められた. 62A (NFPA), A90, B Lamanna および169Bの芽胞は (1), B1G4および213Bの芽胞は (2), 62A (ATCC 7948) および同 (TRFRL) の芽胞は (3) の形を示した.
供試8株中6株の芽胞のD110°値は1.3~1.9分, z値は8~10°であった. 120°における推測12D値はB1G4の芽胞が最も大きく, 2.7分であった.

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