1981 年 22 巻 1 号 p. 60-63_1
ヨウ素滴定による過酸化水素定量法の改良を検討した. 衛生試験法収載のヨウ素滴定法は食品から調製した試験溶液が濁る場合が多く, 終末点もみにくいので定量限界が高くバラツキも多い. そこで食品を硫酸亜鉛溶液と水酸化ナトリウム溶液でホモジナイズして試験溶液としヨウ素滴定を行った. この抽出法により従来に比べてより澄明な試験溶液が得られ, 滴定の際指示薬の変色がめいりょうになり滴定が容易となった. かまぼこ, つみれ, しらすぼしにこの方法を応用したところ1ppmまでの定量が可能となった.