食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
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脱脂粉乳中の B. cereus の汚染について
乳・乳製品中の Bacillus cereus の衛生的意義に関する研究
鈴木 昭河西 勉高山 澄江春田 三佐夫清水 苗一萩原 博和神保 勝彦
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1984 年 25 巻 2 号 p. 106-111_1

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抄録

B. cereus の食中毒原性が認知されるに及び食品中の本菌に関する調査研究も盛んになった. そこで報告例の少ない脱脂粉乳について, その汚染状況, 分離菌株の主要生物学的性状及び生物型について検討した. その結果, 一般生菌数はほとんどのものが300以下でいずれも有芽胞桿菌であった. B. cereus の検出率は10.3%, 分離菌株に対する割合は8.2%であった. デンプン分解株は32株 (63%), 非分解株は18株 (37%), 神保の生物型は2型30%, 4型28%, 6型24%などであった. 菌叢としては, B. licheniformis 40.5%, B. pumilus 17.3%, B. megaterium 11.1%, B. subtilis 10%, B. coagulans 59.5%, B. cereus 8.2%などであった.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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