1984 年 25 巻 3 号 p. 264-267_1
高速液体クロマトグラフィーを用い食用綿実油中の残留ゴシポールの分析法について検討した. 試料をn-ヘキサンに溶解し, アセトニトリルを用いて抽出を行い, 濃縮後テトラヒドロフランで一定容量とし試験溶液とした. これをカラム充てん剤 Hypersil MOS, 溶離液アセトニトリル-水-テトラヒドロフラン (80:18:2) pH 2.5 (リン酸), 検出波長235nmの条件で測定した. 本法による回収率は87.4~93.7%, 検出限界は1μg/gであった. また, 一定量のゴシポールを食用綿実油に添加して行った加熱実験では, 時間が長くなるに従いゴシポールは減少する傾向にあった. なお, 本法を市販の食用綿実油に適用したところゴシポールは検出されなかった.