1) 市販フライ食品57検体から抽出した油脂について, 家兎赤血球を用い50%溶血に必要な油脂量 (C50:mg) とAV, POV, COV及び泡立ち性との関係を調べた.
2) 新鮮天ぷら油でC50は5.00~6.15mg (平均5.4mg), 家庭での使用済フライ油で2.80~3.30mg (平均3.0mg) であった.
3) フライ食品から抽出した油脂のC50は, さつま揚で0.77~4.00mg (平均2.24mg), 油揚で0.96~7.45mg (平均3.89mg), いか天ぷらで0.88~5.70mg (平均3.62mg), ごぼう巻, 魚フライ, 生揚などのその他のフライ食品で1.98~7.43mg (平均3.86mg) で, さつま揚のC50値は低かった.
4) 抽出油脂のC50は, AV, COV及び泡の高さ (油揚を除く) と相関し, POVとの相関は低かった.