食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
多種類の有機リン系農薬の同時分析の一方法について
松本 正義
著者情報
ジャーナル フリー

1984 年 25 巻 5 号 p. 410-417_1

詳細
抄録

シリカゲルドライカラムクロマトグラフィー (SDC) とガスクロマトグラフィー (GC) とを組合せることによる有機リン系農薬の多成分同時分析法を検討した. SDCには, 3gのシリカゲルと, 展開溶媒としてn-ヘキサンーベンゼン-アセトン (I法) 及びベンゼン-アセトン (II法) を用いた. 40種の有機リン農薬について検討したところ, GCだけでは分離が困離であったいくつかについても, この方法を用いることにより分離することが出来た. SDCに用いるシリカゲルは, 1回の使用量が少ないこと, また, その活性が安定に保てること等のために, 一度調べた溶出パターンが長期間, 多くの試料に使用出来る長所がある. SDCの段階での回収率は, 23~95% (I法) 及び, 35~101% (II法) であった.

著者関連情報
© 社団法人 日本食品衛生学会
前の記事 次の記事
feedback
Top