食品衛生学雑誌
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食事に由来するN-ニトロソ化合物の一日摂取量
佐藤 昭男木川 寛鈴木 幸夫河村 太郎
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1985 年 26 巻 2 号 p. 184-188

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抄録

日本人が日常の食事から摂取するN-ニトロソ化合物の量をマーケットバスケット方式 (MB方式) 及び陰膳方式により調査した. さらに人工胃液を用いて胃中でのN-ニトロソジメチルアミン (NDMA) の生成や食品の加熱によるNDMAの生成についても調査した. NDMAの一日摂取量はMB方式では0.054~0.087μg, 陰膳方式での平均値は0.52μgと陰膳方式での調査結果の方が高い値を示した. またN-ニトロソジエチルアミンはいずれの検体からも検出されなかった. 人工胃液を用いた実験でMB方式の試料を用いた場合NDMAの生成が認められた. MB方式で調製した試料を用いた加熱実験では加熱前に比べNDMAが6倍に増加した.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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