ウサギを用い,β遮断薬オクスプレノロール, もしくはα遮断薬フェントラミン及びβ遮断薬オクスプレノロールを投与した後, gonyautoxins (GTXs) または tetrodotoxin (TTX) を投与し, 心電図, 心拍数, 血圧を指標にして, 両者の循環器系に対する作用機序を比較検討した. オクスプレノロール投与下のGTXs, TTXの心電図所見より, GTXsは心筋直接抑制作用, 高濃度では心臓交感神経興奮作用を, TTXは高濃度では心臓交感神経抑制作用を有する可能性が示唆された. 一方, フェントラミンとオクスプレノロールの併用投与下のGTXs, TTXの血圧曲線より, GTXsは血管平滑筋弛緩作用を, また, TTXも高濃度では同様の弛緩作用を呈する可能性が推察された.