1985 年 26 巻 4 号 p. 337-342_1
A, B2成分からなるポリペプチド系抗生物質エンラマイシンを高速液体クロマトグラフィー (HPLC) により定量する方法を検討した. 定量はエンラマイシンAとエンラマイシンBの分子吸光係数 (ε) が同じであることから, ピーク面積の和による絶対検量線法を用いた. 厚生省法による前処理操作に従い鶏肉及び豚肉に1ppm添加したときの回収率はそれぞれ平均で62.4%, 54.0%であった. エンラマイシン添加の鶏肉試料について, HPLCと微生物学的試験法 (ペーパーディスク法) との相関を調べたところ, Y=0.96X+0.13, 相関係数0.98と満足すべき相関が得られた.