食品衛生学雑誌
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グリシン及び塩化ナトリウムによる大腸菌リン脂質組成の変化
グリシンと塩化ナトリウムの抗菌力併用効果 (第2報)
竜口 和恵坂本 次郎李 在根堤 将和
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1989 年 30 巻 6 号 p. 512-517_1

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抄録

グリシンとNaClの大腸菌に対する抗菌力併用効果発現には, 菌体の膜構造変化が関係していることが推察されたので, 膜成分のタンパク質, リン脂質について分析した. その結果, 抗菌力併用効果が発現するNaCl含有培地増殖菌のグリシン処理でも, 膜タンパク質は全く変化しなかったが, リン脂質は, その分解を意味する遊離脂肪酸量が増え, 膜が崩壊の方向へ傾いていた. 逆に, グリシンの抗菌力を抑制するNaCl併用処理では, 菌体の環境適応の1つであるカルジオリピンが増加し, 膜のリン脂質組成の変化と抗菌力発現との関連が認められた.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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