食品衛生学雑誌
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TLC/FABMSによるはちみつ中残留テトラサイクリン系抗生物質の同定
岡 尚男猪飼 誉友早川 順子原田 健一益田 勝吉鈴木 真言姫井 るり子堀江 正一中澤 裕之
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1993 年 34 巻 6 号 p. 517-523_1

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抄録

はちみつ中残留テトラサイクリン系抗生物質 (TCs) の試料濃縮法を用いたTLC/FABMSによる同定法を確立した. FABMS用のマトリックスとしてはチオグリセリンが, TLC条件はC8プレートを用いた逆相TLCが最適であった. また, TLC上で試料スポットの濃縮を行う試料濃縮法は, 50倍の検出感度の向上が認あられた. TCsのクリーンアップ法はC18カートリッジとカルボン酸 (弱陽イオン交換) カートリッジを組み合わせた方法が有効であった. 本法によるTCsの検出限界は, はちみつ中0.1ppmであった. クロルテトラサイクリンの残留が認められたはちみつに本法を適用したところ, その残留が確認された

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