食品衛生学雑誌
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麻痺性貝毒に対するELISA法の評価
春日 文子工藤 由起子町井 研士
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1996 年 37 巻 6 号 p. 407-410_1

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抄録

麻痺性貝毒に対するELISA法の信頼性と実用性について検討した. 本法は操作が簡便であり, マウスバイオアッセイと比較して, サキシトキシンに対する感度が約200倍高かった. アサリのむき身に添加したサキシトキシンジアセテートの本法による回収率は約100%であった. しかし本法のゴニオトキシン混合物に対する交差反応性は, 毒素の組成比によっては低く, ゴニオトキシン類が主要毒性成分である日本近海産の汚染貝では, 毒性が過小評価された. したがって, 魚介類のスクリーニングにおいて, マウスバイオアッセイを本法に置換することは難しいが, 用途を選べば, 本法は極めて有用なアッセイである.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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