食品衛生学雑誌
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オンカラム蛍光誘導体化HPLCによる食品中のタウリンの分析
斉藤 貢一堀江 正一徳丸 雅一中澤 裕之
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1997 年 38 巻 6 号 p. 400-405_1

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抄録

食品中のタウリン含量を測定するために, オシカラム蛍光誘導体化HPLCを検討した. 試料を水抽出し, Carrez 試薬を用いて除タンパクした後, Bond Elut SCXを用いてクリーンアップを行った. HPLCカラムには Shodex RSpac DE-413を, 移動相は0.5mmol/Lオルトフタルアルデヒド, 1mmol/L 2-メルカプトエタノール及び20%MeCNを含有した50mmol/L四ホウ酸ナトリウム溶液を用いた. 乳児用粉ミルクやドリンク剤, 牛乳, チーズ, ヨーグルトなどの乳製品, 更に貝類や鶏卵, はちみつにおけるタウリンの添加回収率はいずれも90%以上であった. 本法により, これまでに検出報告例のなかった, 鶏卵 (1.26±0.15mg/100g) やはちみつ (0.34±0.08mg/100g) にタウリンが存在することが確認された.

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