小児耳鼻咽喉科
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シンポジウム
小児科医の立場から
望月 博之
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2009 年 30 巻 3 号 p. 206-211

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抄録

  これまで,呼吸器症状の中でも喘鳴については,その鑑別診断や治療について議論が重ねられてきたが,半面,咳嗽では,長期間に及んだとしても計画的な治療がなされることが少ないのが現状であった。しかるに,近年,小児科領域においても持続する咳嗽のへの関心は高くなり,ひとつの疾患単位として考えられるようになっている。持続する咳嗽の原因疾患として,喘息,鼻漏性疾患,胃食道逆流などが報告されているが,喘息やアレルギー性鼻炎など,アレルギーに関連する疾患の頻度は極めて高い。また,原因疾患を特定できない慢性咳嗽も一部に認められるが,このような症例の中には,アレルギー性の気道炎症の存在が推測されている咳喘息(Cough Variant Asthma, CVA)も含まれる。小児の遷延する咳嗽を鑑別,治療していくにあたり,3 週から 8 週未満であれば気道感染症,8 週間以上であれば気道のアレルギー性疾患を念頭に置く必要がある。

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© 2009 日本小児耳鼻咽喉科学会
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