小児耳鼻咽喉科
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原著
ボタン型リチウム電池による鼻腔異物の1例
~ボタン電池の危険性~
山口 宗太大木 幹文大久保 はるか石井 祥子櫻井 秀一郎大越 俊夫
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2010 年 31 巻 1 号 p. 7-11

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抄録

  ボタン電池が異物となった場合,早期に組織障害を引き起こす。そのためより早い摘出が必要である。今回我々はボタン型リチウム電池による鼻腔異物の 1 例を経験した。症例は 4 歳女児,ボタン電池を鼻腔内に挿入し当科受診した。体動激しく外来にて摘出出来なかった。挿入後 6 時間で全身麻酔下に異物摘出術を行った。鼻中隔穿孔などの合併症は認めなかった。リチウム電池はアルカリボタン電池に比べより強い組織障害を引き起こす可能性がある。

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© 2010 日本小児耳鼻咽喉科学会
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