1 歳—3 歳時期のことばの遅れは,障害に由来する場合も,生理的な個人差による場合もあって,判別は困難である。
ことばや発達の遅れの可能性のある児については①聴力 ②理解 ③対人関係・コミュニケーション ④こだわりの有無 ⑤落ち着きのなさ などに焦点をあてて観察する。
乳幼児期には,訓練的なかかわりによって言語発達を促進することは困難であり,からだ,こころを含めた全体発達の中で考えてゆく必要がある。ことばの遅い子の保護者は焦って教え込みに走りがちだが,毎日の生活体験の中から分かることをふやすようなかかわり,いっしょに楽しく遊ぶ中でのコミュニケーションの改善,特に,感覚統合的な視点からのからだを使った遊びを提案する。
また,乳幼児期から親子でしっかり目を合わせ,共同注意の成立を図るかかわりが大切である。