小児耳鼻咽喉科
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症例報告
小児の固有鼻腔内逆生歯牙の1例
大塚 雄一郎
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2022 年 43 巻 1 号 p. 77-80

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抄録

鼻腔内に萌出する逆生歯牙を固有鼻腔内逆生歯牙とよぶ。固有鼻腔内逆生歯牙は鼻閉,鼻出血,鼻内違和感,嗅覚障害,顔面痛,頭痛などの症状を呈することがある。一方で無症候性のことも多く小児では40%が無症状で発見される。症例は9歳女児,健康診断で右鼻内異物を指摘され耳鼻咽喉科を受診した。症状はなかった。鼻内所見で右総鼻道底に白色病変を,CTでも同部位に歯牙を思わせる石灰化病変を認めた。無症状であったが,確定診断や将来的な感染リスクの可能性を考え,家族と相談の上で全身麻酔下に摘出した。摘出病変の形態は犬歯様で,病理検査の結果,歯牙と診断された。摘出は容易で術後は問題なく経過している。無症候性の逆生歯牙については手術を推奨するとの報告が多いが,リスク・ベネフィットとインフォームドコンセントの観点を重視して治療方針を決定するべきである。

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© 2022 日本小児耳鼻咽喉科学会
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