理科教育学研究
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原著論文
"ガスバーナーモデルの製作・利用"と"循環型の問答-批評学習"の利用効果
宮田 斉岡田 能直
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2007 年 48 巻 2 号 p. 95-102

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抄録

本研究の目的は,中学1年「ガスバーナーの基礎操作」の授業(全3.4時限)において,「ガスバーナーモデルの製作・利用と循環型の問答ー批評学習の同時利用」,「循環型の問答―批評学習利用」,「ガスバーナーモデルの製作・利用」,「これらを利用しない授業」の4つの授業設計を行い,操作技能指導終了直後と(操作技能指導終了直後から約1.5か月間にガスバーナーを使用する3時限の授業を経て)約3.5か月後に実施したパフォーマンステストと質問紙調査の結果から,ガスバーナーモデルの製作・利用と循環型の問答ー批評学習利用の同時利用の指導法が,他の指導法に比べて,生徒にガスバーナーの操作技能や操作方法に関する知識の獲得を促すかについて明らかにすることである。その結果,本事例の範囲内において,次の2点が見い出された。(1) 「ガスバーナーモデルの製作・利用と循環型の問答―批評学習の同時利用」は,「循環型の問答―批評学習利用」や「ガスバーナーモデルの製作・利用」の単独利用の指導法と同じ程度に,生徒のガスバーナーの操作技能の獲得を促す。(2) 「ガスバーナーモデルの製作・利用と循環型の問答―批評学習の同時利用」は,「循環型の問答―批評学習利用」や「ガスバーナーモデルの製作・利用」の単独利用より,生徒にガスバーナーの操作方法についての発話や文章のコトバの意味づけを省みさせ,言語的表象と映像的表象を結びつけた象徴的表象の記憶と実際のずれの修正を促させて,生徒に他人へ伝達できる程度の客観性をもつような形で自分なりに文章表現できる程度のガスバーナーの操作方法に関する知識の獲得を促す。

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© 2007 日本理科教育学会
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