2016 年 57 巻 2 号 p. 115-122
本研究は, 視覚可能な天球面の範囲に関する小学校教員志望学生の認識状態の把握を試みるものである。具体的には, 表現スケールの大きく異なる天球・地球・観測者の描画を用いて, 観測者から肉眼で見ることのできる天球に貼り付けられた恒星(視覚可能な天球面の範囲)に関する認識調査を行った。得られた主な知見は以下の通りである。(1)小学校教員志望学生が考える視覚可能な天球面の範囲は19種類に及んだこと, (2)視覚可能な天球面の範囲に対する科学的に適切な回答理由を記述できた小学校教員志望学生は皆無であったこと, 及び(3)天球内に描き添えられる異なるスケールの地球や観測者の描画表現が, 視覚可能な天球面の範囲の認識に影響を与えていること。