2025 年 66 巻 1 号 p. 77-88
本研究では,中学校理科において生命領域における探究の特徴を踏まえた学習指導が知的謙虚さの育成に有効か否かを明らかにすることを目的とした。具体的には,川崎ら(2024)において考案された生命領域における探究の特徴を踏まえた学習指導が中学生を対象としたときに,知的謙虚さの育成に有効となるかを明らかにするために,中学校第2学年「植物のからだのはたらき」において授業実践を行った。その結果,質的分析から,多くの生徒が本単元の学習において,生命領域における探究の特徴を踏まえた学習に取り組んでおり,量的分析から,知的謙虚さのうち,「一般化への慎重さ」因子の得点の平均値が実践後に有意に向上していたと判断できる結果が得られた。このことから,中学校理科において生命領域における探究の特徴を踏まえた学習指導は,一般化への慎重さに関わる知的謙虚さの有効であると判断した。