日本女性科学者の会学術誌
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国際会議ICWES11論文特集「環境保全のための科学と技術」
食品とジェンダー
斎尾 恭子
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2000 年 1 巻 1 号 p. 45-47

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抄録

食料を生産地から消費に至る過程で考えるフードシステムは,女性の活動と密接に関係している。社会経済的状況の急速な変化にともない,食品工業,外食産業が著しく発展した。そしてホームミールリプレースメント,すなわち,家庭での調理の大半を食品産業に肩代わりさせる傾向が進んでいる。日本型食生活は多様な食材料を消費することにより,平均的にはバランスのとれた栄養価を摂取している。そのため,世界で最も長寿であることが国際的に注目を浴びている。しかしながら,その食生活は崩れかかっていて,若い世代において特に著しい。また,上記のような風潮は産業および一般廃棄物の急激な増加を招いている。このような状況の中で,個々の女性が適正な食生活を維持し,廃棄物の処理にカを注ぐこと,そして更にまた,自らの考えと主張を通して環境と調和したフードシステムの分野に参加することが重要であると考える。

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© 2000 日本女性科学者の会

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