日本女性科学者の会学術誌
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症例報告
脳動静脈奇形(AVM)破裂による頭蓋内出血をきたした妊婦の開頭AVM摘出術の麻酔経験
東 有紀大松 裕明根橋 紫乃長谷川 里砂吉崎 卓沼井 毅
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2007 年 8 巻 1 号 p. 33-36

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抄録

脳動静脈奇形(arteriovenous malformation, AVM)は、妊娠中稀に頭蓋内出血を併発することが知られている。今回われわれはAVM破裂による頭蓋内出血をきたした妊婦に対し、開頭AVM摘出術の麻酔症例を経験したので報告する。症例は31歳の女性、妊娠17週で頭痛を主訴に近医を受診した。頭部CT検査で、左被殻出血と脳室内穿破を認めたため、同日当院へ転送となった。妊娠19週1日に開頭AVM摘出術が施行された。麻酔方法は、プロポフォール、ベクロニウムで麻酔を導入し、維持には酸素(FIO2 0.5)、笑気(50% 以下)およびセボフルラン(0.5-1.0%)を使用した。術中、血圧は一過性上昇を除き良好に維持し、PaCO2は27-35 mmHgに管理した。麻酔覚醒後の経過は良好で、術後161日、40週2日正常経膣分娩にて女児を出産した。

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© 2007 日本女性科学者の会
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