Skin Cancer
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一般演題
腹部に生じた滑膜肉腫の1例
前川 武雄藤田 有理香森田 真紀子塚原 理恵子若旅 功二小宮根 真弓村田 哲大槻 マミ太郎河田 浩敏山口 岳彦
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2013 年 27 巻 3 号 p. 355-360

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抄録

 87歳,男性。1ヵ月前に気付いた腹部の結節が増大してきたため,2009年11月に初診した。心窩部に母指頭大の皮下腫瘤を触知し,単純CTでは腹部脂肪織内に22mm大の筋肉と等吸収を示す腫瘤をみとめた。2ヵ月後に行ったMRIで34mm大に増大し,筋層への浸潤も疑われ,診断目的に生検を行った。病理組織はspindle cell sarcomaの像を呈し,免疫染色ではCD34,SMA,S100蛋白,AE1/AE3は陰性であった。滑膜肉腫を疑い,18番染色体のSS18遺伝子を標的とするbreak-apart probeを用いたFISH解析を行ったところ,分離像が確認され,滑膜肉腫と診断した。2010年3月全身麻酔下に局所切除を行った。局所再発はみられなかったが,術後1年9ヵ月に腰椎,腸骨への多発骨転移が出現した。

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© 2013 日本皮膚悪性腫瘍学会
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