症例は75歳男性。幼少時に右足の腫脹があり, 60歳ごろより象皮病様外観を呈し入院後5カ月後に右下腿に淡紫色小結節出現したため生検した。HE染色, 鍍銀染色を施行し, 真皮に類円形の核をもつ細胞, クロマチンに富む濃染した核をもつ細胞の腫瘍性増殖がみられ管腔構造を呈し, 鍍銀染色にて腫瘍細胞を取り囲む好銀線維が不連続に観察された。VIII因子PAP法では腫瘍細胞は陰性であった。腫瘍細胞が管腔形成を呈し, 電顕でbasal laminaの不連続な部分と同部位にanchoring firamentが観察されたことにより, 自験例をlymph angiosarcomaと診断した。