Skin Cancer
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正電荷リポソーム包埋インターフェロンβ遺伝子による悪性黒色腫の遺伝子治療
斎田 俊明松本 和彦影下 登志郎水野 正明吉田 純
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19 巻 (2004) 1 号 p. 41-47

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抄録

正電荷多重膜リポソームにインターフェロンβ遺伝子発現プラスミドを包埋した遺伝子製剤の悪性黒色腫への抗腫瘍効果を検討した。まず, 同遺伝子製剤がB16マウスメラノーマに対しin vitro, in vivoでIFN-β蛋白に比べ有意に強い増殖抑制効果を示すことを明らかにした。in vivoでの抑制効果にはNK細胞が大きな役割を果たしていることが示された。同遺伝子製剤をヒトの悪性黒色腫細胞にin vitroで作用させると, 遺伝子が発現し, IFN-β蛋白が産生されて, 増殖が強く抑制された。ヌードマウス皮下移植ヒト悪性黒色腫結節内へ遺伝子製剤 (1回量3μgDNA) を局注すると顕著に増殖が抑制され, 隔日計6回の投与により, 腫瘍結節は完全に消失した。これらの基礎的データをもとに, 進行期悪性黒色腫に対する遺伝子治療のプロトコールを作成し, 学内の委員会の承認を得た後, 厚生労働省へ申請し, 臨床研究実施の承認を得た。近く患者エントリーを開始する予定である。

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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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