56歳女性。初診の約8ヵ月前に, 下腹部に小結節が生じ, 次第に拡大した。当科初診時, 下腹部に基部が直径約3cmで, 高さが10cmの有茎性の腫瘤を認めた。中間部に切れ込みを有し, 末端部が腫大していた。下床では周辺への浸潤性増殖も認められた。隆起部表面は, 赤褐色を呈しており, 周辺の浸潤増殖部には色素沈着が観察された。病理組織学的には紡錘形の線維芽細胞様細胞がstoriform patternを呈して増殖していた。免疫組織化学染色にて腫瘍細胞はCD34が陽性であった。治療として, 肉眼的腫瘍辺縁から3cm離して皮切を加え, 一部は筋膜も含めて, 一塊として切除した。切除から1年を経過し, 再発を認めない。自験事は特徴的な隆起性病変ではなく, 特異な有茎性の臨床像を示した。同様の症例を検索したが, 多くが高齢者で, 比較的伸展に富む部位に発生していた。有茎性の臨床像を呈した理由の一つかと考えた。